かさ歯車とは
かさ歯車(ベベルギヤ)は、円錐形の歯車であり、主に二つの軸が交差する場合に使用されます。この歯車は、回転の方向を90度変えることができるため、動力伝達の重要な役割を果たします。かさ歯車は、特に自動車のトランスミッションや工作機械など、さまざまな機械において広く利用されています。


部品名:特殊かさ歯車
材質:SCM415
サイズ:Φ38
備考:マシニング加工

部品名:一体かさ歯車
材質:S45C
サイズ:Φ12
備考:一体加工

部品名:かさ歯車
材質:C3604
サイズ:Φ13
備考:グリーソン式
かさ歯車の種類
かさ歯車にはいくつかの種類があり、それぞれ異なる特性を持っています。
- すぐばかさ歯車: 歯筋が円錐の頂点に向かって真っ直ぐになっており、製造が比較的簡単です。減速比は1:5程度まで可能で、工作機械や印刷機械に適しています。
- まがりばかさ歯車: 歯筋が曲線状になっており、強度が高く、静かに回転します。噛み合い率が高いため、騒音や振動が少なく、動力伝達効率も良好です。
- ゼロールかさ歯車: ねじれ角がほぼゼロで、すぐばかさ歯車とまがりばかさ歯車の特性を併せ持っています。歯に加わる力はすぐばかさ歯車と同等ですが、噛み合い率が高いです.
かさ歯車の用途
かさ歯車は、以下のような用途で使用されます。
- 自動車: 特にFR(前エンジン・後輪駆動)車のディファレンシャルギヤとして、動力を90度曲げて駆動輪に送る役割を果たします。
- 工作機械: 精密な動力伝達が求められる機械において、かさ歯車は重要なコンポーネントです。
- ロボット: 動力の方向を変える必要があるロボットの関節部分などでも利用されます.
長所と短所
かさ歯車の長所には、以下の点が挙げられます。
- 動力伝達の効率: 高い噛み合い率により、静音性と強度が向上します。
- 設計の柔軟性: 異なる軸の配置に対応できるため、設計の自由度が高いです。
一方、短所としては、以下の点が考えられます。
- 騒音と振動: 特にすぐばかさ歯車は、高速域での騒音や振動が大きくなることがあります。
- スラスト荷重: まがりばかさ歯車は、スラスト荷重が大きくなるため、設計時に注意が必要です.
このように、かさ歯車は多様な用途と特性を持つ重要な機械部品であり、さまざまな産業での利用が期待されています。